ブランドサロンと業務委託サロンの融合、「tree」誕生。なぜ結託を? 森内雅樹さんと松本平さんが見据える未来とは。
2021年9月1日(水曜日)

時代の変化、働き方の変化。多様な時代だからこそ、柔軟な考えと、人材の大切さを感じた「Un ami」代表の森内 雅樹さんと「little」の代表の松本 平さんの考えがシンクロした経緯を聞きました。
昔は見向きもしなかった業態が気になるようになった理由。

そのタイミングで面識のあった松本くんから、お話したいです、って連絡くれたんだよね。
松本 平さん(以下・松本):今美容師人口が減っている中で、会社はどうあるべきか考えていた時にTHE教育・ブランドサロンをやられている方にお話しを聞いてみたいと思ったんです。
森内:僕も現状のサロン体制を何か変えたいと思って、業界内外問わず、色々な人とお会いしたんだけど、なんかピンと来なくてね。松本くんのlittleは以前から気になっていたし、会って話してみると美容業界を変えていきたいという気持ちのベクトルの方向が似ていた。
松本:低単価でがんがん回していくサロンではなく、高単価のサロンを作って、技術力のある人材がきちんと成果の出る環境を作っていきたいと思っていたところなんですよ。
やはり技術力のある美容師がいるサロンでないと、中途半端なサロンが増えてしまうばかりで結局続かないんですよね。

業態が違うから、情報交換すると、お互いの経営のメリット・デメリットを解消できることも分かって、実はWin-Winな関係ってことが判明しました。
自由度の高さが人を呼ぶ

森内:経営が苦しく、店舗の居抜きだけでなく技術力のあるスタッフも含めて買い取ってほしいというサロンオーナーからの相談が増えているんだよね。
ゆくゆくはそのサロンを“tree”で買い取って、“tree”ブランドのサロンを全国に広めていくことも考えていますね。
松本:出資をしてFCオーナーへの道をつくることも考えています。きちんと美容師が儲かる仕組みを整えて、ステップアップする道筋を作る。
そうすることで、人材の流出を防げるし、いい人材も集まりやすくなります。会社にとってメリットしかありませんからね。
社内セミナーや撮影会など、定期的な勉強会にも力を入れていく予定です。

加盟金、違約金ゼロとか。気軽にチャレンジできるようにしたい。
松本:経営をやってみたい優秀な美容師さんはいるけど、事務手続きとかが苦手だと尻込みしてしまうこともあると思う。そういった面倒なことや相談に気軽に乗れるような環境があればトライしてくれる人はかなりいるはずですよね。
森内:僕ら2人は美容業界での知見もそれなりにあるから、コンサルとしての役割も担っていけるといいよね。
多分、美容業界の人たち、今まで絶対に交わらなかった僕らがタッグ組んでいるのを見て、「この2人何してるんだろう……」って思っている人結構多いと思う(笑)。
松本:今の所、集まっては肉食べてるだけって感じですけどね(笑)。

まだまだこれからな部分は多いけど、人材を大切にするという気持ちは熱い
森内:ま、でも本当に今の所、吉祥寺に出店することしか決まっていなくて。行き当たりばったりなことは認めるけど、いい物件があればどんどんって感じなんだよね。
松本:キャリアについて悩む美容師が多いのは事実なので、技術のある人を救い上げるような環境のいいサロンを目指していきたいですね。1番になるのではなく、生き残れるサロン作りが課題です。
森内:今Un amiにいるスタッフも、働き方の変化を求める子がいるかもしれない。今までは相談しづらかったかもしれないけど、“tree”をはじめた今、僕がもっといろんな道を提案できるかもしれないし、Un amiにとってもいい取り組みだと思ってます。 そう言えば“tree”ってなんで名付けたんだっけ?
松本:クリスマスツリーを見て、いっぱい実がつくようになるといいなぁ……って思っての“tree”です(笑)。
森内:簡単な方がいいよね! 店名はわかりやすく覚えやすいネーミングがいい。

森内:スタッフは物じゃないことは絶対に忘れてはダメ。
経営をやっていくと、ここでは言えないようなことが本当〜〜〜〜〜〜にいろいろあるけど、経営陣がスタッフを裏切らないようにしないとね。
松本:本当は業界全体で潰し合いをせず、手を取り合っていけるようになるといいですね。

Un ami/代表取締役
森内 雅樹 (もりうち まさき)

株式会社anemone/代表取締役
松本 平(まつもと たいら)